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クチコミ・UGC関連の調査で気になった結果をご紹介してみます。

こんにちは、村井です。

ここ十数年の間に、SNSが生活に欠かせない情報ツール/インフラに成長をしていく中で、SNS上のクチコミ/UGCを活用したマーケティング活動が大分増えましたよね。(しみじみ…)

以前、「顧客がもたらす4つの価値|カスタマーエンゲージメントバリュー(CEV)」に関する記事の中で、

 顧客自らが第三者にその価値を伝達してくれることで生まれる「顧客影響価値(Customer Influence Value:CIV)」や「顧客紹介価値(Customer Referral Value:CRV)」は、顧客の中でも推奨顧客/アンバサダー※ならではの価値と考えることができそうです。

というお話をしたのですが、このCIVとCRVに関連して、ファン/アンバサダーとの関係構築の結果生み出された「クチコミと売上の関係」や「クチコミが周囲に影響を与えるのか」といった話は、私もそうですが、アンバサダーラボの読者のみなさまも気になるテーマなのではないかと考えています。

 そこで今回は、今年・2022年に入ってから目にした【クチコミ/UGCが購買に与える影響】に関連する調査の中から、発見や納得感があったものをいくつかご紹介してみます。

皆様の関心の的とは異なるかもしれませんが、私が注目したポイントについても軽く触れて見ますので、何かの参考になりましたら幸いです。

Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査

 こちらは、株式会社SHIBUYA109エンタテイメントさんが運営する若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」さんによる調査です。

SHIBUYA109 lab.さんの独自ネットワークに所属する15〜24歳のZ世代を対象にしたSNSによる消費行動に関する意識調査で、各SNS/サービスの利用目的をはじめ、新商品やブランドの認知経経路・情報収集等について調査結果が明らかになっています。 

この中で、私が注目したのは次の2点。 

【1】 SNS毎の利用目的・ユーザー行動について

出典:SHIBUYA109 lab.  「Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査」(https://www.shibuya109lab.jp/article/220118.html)


まず、この結果を見て、Twitter、Instagram、TikTok、動画配信サービス、とSNS毎にZ世代の利用目的・行動の違いを再認識することができました。(※私はZ世代ではありませんので…)

それぞれのサービスに特徴/色があり、ユーザー属性も異なりますから当たり前といえば当たり前の結果なのですが、この手の調査は見る度に自分の認識を更新したり、思い込みを取り払ってくれるのでありがたいです。 

ちなみに、昨年末のAMNセミナーでTikTok For Business Japan 廣谷さんから、TikTokはフォローやつながりのある人の投稿だけが閲覧されているのではなく、ユーザーの8割が「オススメ」フィードで過ごしていて(オススメがデフォルト)、そこからのセレンディピティで「次に好きなもの」と出会うことができる“といったお話を聞きました。
そのインプットが先にあったので、このZ世代の方々のTikTokの利用目的1-2位を見て、納得感マシマシになった次第です。


そして、話は飛びますが、Z世代対象の調査だからか、そもそものところでSNS・サービスの選択肢に「Facebook」が入っていないのは個人的に興味深いですね。

 対象を拡げてみた場合、例えば「ブログ」や「note」はどうなんでしょうか。活用されているのでしょうか…?? 気になるところです。
それらしき調査がありましたら、どなたかぜひ教えて下さい!

【2】 情報収集のために見ているコンテンツについて

出典:SHIBUYA109 lab.  「Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査」(https://www.shibuya109lab.jp/article/220118.html)


「インフルエンサーの投稿」が33.5%、「一般人の投稿」が26.5%、「ブランド公式の投稿」が25%、「友達の投稿」が13.5%と、法人(公式アカウントの情報)よりも、個人(SNSユーザー)発信の情報が重視されている点に注目しました。

そしてこの中で、「インフルエンサーの投稿」を見て商品を購入したことのある人が6割近くいて、彼らが「インフルエンサーが紹介している商品を購入する理由」の一番が「インフルエンサーの紹介がわかりやすいから」というあたりを見ていると、Z世代にとっては、公式の情報発信をわかりやすく噛み砕いて伝える「代弁者的な存在」が求められているのかな…などと思ったりしています。

 そして、SNSを利用する中で情報収集の参考にしているコンテンツがあるという人が多い中、「SNSや動画配信サービスの情報は参考にしない」という人が29.8%いたことも何気に見逃せないファクトな気もしています。


【大解剖】Twitter × UGC~Twitter上のクチコミ影響度&クチコミが起きる理由を徹底調査~

 こちらは、アライドアーキテクツ株式会社さんによる調査で、全国に住む16~59歳の男女かつTwitterを利用していると回答した人を対象にしたものです。 

この中で、私が注目したのは次の2点。

 【1】 Twitter上の情報が購買・来店に与える影響について

この調査では、Twitter上の情報が商品やサービスの購買、店舗・施設への来店のきっかけになったという人が「6割」を超えていました。 

前述のZ世代の調査も見ていましたし、多分そうなるのかなぁとは思っていましたが、年代別で見るとやはり若い世代ほどその比率が高いそうです。
一方で、40代では過半数を下回っているというギャップは気になるところですね。

【2】 購買や来店のきっかけをつくった投稿について

回答者全体の57.8%が「友人やフォローしている方などの一般の人の投稿」と回答しており、世代別・男女別で見ても、一般ユーザーのUGCがもっとも購買・来店のきっかけを作っているという結果が出ていました。 

日頃、弊社AMNも企業やブランドのファン(一般の方々)のクチコミや“好き”のキモチ≒熱量を帯びたUGCが商品やサービスの利用・購買等に結び付いていることを信じ、立証していく立場にあるため、この結果はとても心強く感じました! 

個人的には、Twitterは日々のおやつのための新商品チェックに欠かせないので、お菓子やコンビニの相性の良さは妙に納得感が高かったです(笑)。



通販化粧品業界を対象にした、NPS®ベンチマーク調査

 こちらは、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社さんが通販化粧品業界を対象に実施したNPS®ベンチマーク調査です。 

対象となっている化粧品は、ASTALIFT(アスタリフト)、DHC、FANCL(ファンケル)、ORBIS(オルビス)、ドモホルンリンクル、ドクターシーラボ、ハーバー研究所、パーフェクトワン。

 先日、何かの検索を延々としていた時にこの調査に辿り着いたのですが、「ドモホルンリンクル」以外のブランドは全て公私なんらかの形でお世話になったことがあるため、思わずクリックして読んでしまいました。

 この中で、私が注目したのは次の3項目。 

・推奨度が高いほど、年間の購入金額や肯定的な口コミの発信件数も高い傾向に
・SNSのアカウントなどを所有する利用者のうち、商品の感想を投稿した経験がある割合は10.1%
・推奨度が高いほど、年間の購入金額や肯定的な口コミの発信件数も高い傾向に

引用:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社NPS®ベンチマーク調査(https://www.nttcoms.com/service/nps/report/cosmetic/)

下記のグラフを見ると、わかりやすいですね!

出典:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社NPS®ベンチマーク調査(https://www.nttcoms.com/service/nps/report/cosmetic/)

 
これは、前述の以下の記事でご紹介した「4つの価値」のうち、

 顧客生涯価値(Customer Lifetime Value:CLV)と顧客影響価値(Customer Influence Value:CIV)が推奨顧客によって発揮されている、ということの証明とも言えるのではないでしょうか。

弊社が推進している「アンバサダーマーケティング事業」「アンバサダープログラム」でも、効果測定の一指標として「NPS®」を活用することがありますが、社外の調査でもこうして日頃私たちが考えていることや具現化しようとしていることが明らかになっていくのは、とても嬉しい限りです。

 ※NPS®はベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。
※弊社アジャイルメディア・ネットワークはNPSの公式ライセンサーです。

まとめ


今回はクチコミ・UGCに関する調査を3件程ご紹介してみました。

弊社でも「クチコミ接触者の購買転換率調査を実施〜ソーシャルメディアの種類によって、購買に影響を与えている業種が大きく異なることを可視化~という調査リリースを行っていましたし、

長らくファン/アンバサダーマーケティングに従事している身としては「クチコミが購買に与える影響」の存在を確信しています。

従って、こういった情報は社内外問わずにどんどん可視化・共有していって、「そんなの当たり前だから調査するまでもないよね~」という共通認識ができる位に世の中に浸透させていく必要性を感じたりしている今日この頃です。

 ひとまず、調査対象のSNS/サービスや年代の範囲等をもう少しひろげるとどんな結果がでるのかを知りたくなってきました。(ウズウズウズ…)

気になる調査・データを見掛けたら、また共有したいと思います!

 それでは、今日はこの辺で。 

すべてのブランドに、アンバサダーを。


 

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